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    ドコモの個人間カーシェアがはらむ、壮絶なリスク

カレコ・カーシェアリングクラブ

画像:Engadget

ドコモが2017年11月から開始した個人間カーシェア「マイカーシェア」は、とんでもないリスクを孕んでいます。

先行する個人間カーシェア「Anyca」も同様です。

実際に、以下のようなトラブルが発生しています。

・2019年7月、偽造免許証を用いて高級外車を借りた男が、無断で中古車買取店に転売

・2018年5月、国産高級ワンボックスを借りる際、「お互いの身分証明として、印鑑証明を取り交わしたい」と交渉。印鑑証明と車検証が揃えば勝手に売却が可能なことを知った上での犯行

しかし、まだまだリスクは山ほどあります。
次に列挙するリスクを見て、それでもあなたは 自分の愛車を貸しますか?

【犯罪編】

カーナビに登録していた実家の住所が漏洩し、実父・母がオレオレ詐欺に遭う

車検証から漏れた住所・氏名が漏れる。不正な申し込み・不正な情報引き出しが試みられる

・旧式のカギの場合、カギを複製され、後日クルマごと盗難される

・駐車違反の反則金納付書を持って運転者が警察に出頭しない場合、約1週間後に「所有者」の元へ届く。反証は困難を極める可能性あり。

・悪意を持った借主が行先で犯罪行為を行った場合、Nシステムから割り出されるのは所有者のナンバー。警察に事情を説明するだけでも大変な労力を強いられる。

・貸したクルマでレイプ等の凶悪犯罪が発生し、ナンバーを覚えていた被害者の情報で、後日警察が事情聴取。

・大麻等の違法薬物がシート下等に仕込まれる。身に覚えのない使用痕跡がクルマから発見される。反証はかなり困難を極める可能性が

【車両編】

・ほぼ新車が大事故に遭い、フレーム修理で「修復歴あり」に。保険で全て直しても「評価損」は補償されない(新車を買って返せとは要求出来ない)

【女性編】

・車検証で住所、氏名の個人情報が全て漏れてしまう

・ストーカー被害の懸念も

・運転席下部に盗撮機器を設置される恐れも

【衛生面】

・ワンボックスカーは特に、性行為に利用されるリスクも

【スポーツカー・高級車編】

・レブリミットまで回され、コンディションが最悪に

【その他】

・運転者が煽り運転をし、他人に動画を撮られてしまい、インターネットにクルマの動画を晒される

貸した車での事故は「運行供用者責任」で、所有者にも責任が振りかかる!

貸したクルマが事故を起こした場合、クルマの所有者にも責任が及びます。

これは、自動車損害賠償法 第3条の「運行供用者責任」というものが規定されているからです。

車で事故を起こした場合、運転者は「民法709条の不法行為」によって、また車の保有者は「自賠法3条の運行供用者責任」によって責任を負います。

※運行供用者責任が及ぶ範囲は、「物損」はドライバーのみだが、「対人」の場合は車の所有者にも責任が及ぶ。

正直、リスクがメリットと見合っていないと思います。

個人間カーシェアのメリットといえば…

個人間カーシェアの「Anyca」や、ドコモの「マイカーシェア」で挙げられるメリットがあるとすれば、下記ぐらいでしょう。

【借りる側】
・高級スポーツカーなどに、比較的安価に乗ることができる
・レンタカーやカーシェアで貸していないクルマを、じっくり試乗したい
・レンタカーよりも安価にクルマを借りれる場合

【貸す側】
・キズなどが気にならない経年劣化したクルマを貸す場合
・中小企業のオーナーが、サイドビジネスとして展開する場合

まあ正直、クルマを借りるなら企業型カーシェア、もしくはレンタカーを推奨します。

それでもあなたは、愛車を貸しますか?

カレコ・カーシェアリングクラブ