ついに日本のカーシェアリング会員数が100万人を突破し、会員数1,085,922人となったことが分かりました。
そこで、2010年から2017年の8年間の伸び率を、グラフ化してみました。
カーシェアリングとは
カーシェアリングとは、スマートフォンやPCなどから24時間365日クルマを予約でき、ICカードなどでクルマのドアロックを解錠して即座に利用できる仕組みです。
カーシェア事業者は、車両の貸出にITを活用することで、管理コストの低減をユーザに還元することができます。
またクルマの利用頻度がさほど高くないユーザにとっては、マイカー保有で車両維持費や駐車場代を負担するよりもコストメリットがあり、また「誰にも会わずに24時間365日クルマに乗り出せる」として、近年人気を集めています。
「必要なときに必要なものを調達する」という、「サービスのオンデマンド化」というユーザ意識の高まりも、カーシェアリング利用者増加の一端と思われます。
46都道府県を網羅する、業界最大手「タイムズカーシェア」
日本ではタイムズカーシェアが、業界シェア約7割となる会員数約78万人となっています。
46都道府県で9091ステーション、車両数17492台(*1)と、圧倒的なステーション数・車両数が魅力。
(*1)2017年3月現在
またガソリン代コミコミといった、明朗な料金体系も、ユーザの支持を得ていると思われます。
2017年4月より業界最安値で対抗、「オリックスカーシェア」
続くオリックスカーシェアは、約17万人の会員数を有しています。
2017年4月からは月額基本料を2000円から980円に値下げし、最大手タイムズカーシェアの月額1030円より安価かつカレコの月額980円と同水準としたほか、12時間利用を4500円(*2)と業界最安水準に設定するなどし、巻き返しを図る攻勢です。
(*2)距離料金として別途15円/kmが掛かる
三井不動産ブランドで、一つ上の車両グレードを安価に提案する「カレコ」
「三井のリパーク」で知られる三井不動産リアルティの「カレコ」は、都心特化型のカーシェア事業者に分類されます。
近年は「数」よりもクルマの「質」を追い求め、「スバル XV Hybrid」や「マツダ CX-5」など、ミドルクラスの車種展開を充実させることで、三井不動産ブランドとして、最大手タイムズカーシェアとの差別化を図る展開を見せています。
当面はシェア約70%を誇るタイムカーシェアの独走状態が続きそうですが、カーシェア会員100万人突破を通過点として、大手3強による更なるステーション展開、価格競争、はたまた独自の付加価値の向上によって、ユーザとしてはどの事業者のサービスを選ぶか、各事業者の傾向を押さえて利用していきたいものですね。
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